POJAGI工房 Koe

トップページ > ポジャギの部屋 > ポジャギの歴史

ポジャギの歴史

 

韓国語で 「ポジャギ」とは、ものを包んだり覆ったりする布のことで、 日本の風呂敷や袱紗のようなものです。
ポジャギといってもその種類は多く、 はぎれをつなぎ合わせて作るパッチワーク風のもの、刺繍入りのもの、綿をはさんで刺子風に作るもの、油紙で作るもの、 木版を押して作る柄入りのものなど実に様々です。特にパッチワーク風のものは 「チョガッポ」 といいますが、 モダンで洗練された造形美で時代を超えて人々を魅了しています。いまやポジャギといえば「チョガッポ」 のことを意味するまでになりました(本文ではチョガッポという名称を使うことにします)。

 

 

チョガッポは衣服や布団を作って残ったはぎれや古くなった服のきれいなところを取って作ります。 厳しい儒教の国だった李王朝の時代、女性の活動というのは社会的な制約が多く、 一般的には家中で家族を陰で支えるのが美徳とされました。韓国の住居には「閨房」という女性専用の部屋があり、 その中で女性たちの手によって色々な手仕事が育まれてきました。服作りを始め、ポジャギ・刺繍・組紐など…いまではそれらを 「閨房工芸」と呼んでいます。

 

男の子は物心がつく頃になると、「サランバン」 という男性専用の部屋で父親から学問を学び、女の子は閨房で母親にはぎれと針を持たせてもらい、縫い物を学びました。 チョガッポは針仕事を学ぶ教材のようなもの。小さなはぎれをつないでいく中、縫い方はもちろん、 小さいものでも大事にすることをも学んだといいます。

 

一針一針丁寧に作ったポジャギは単なる布の再利用ということにとどまらず、 縁起物としても親しまれてきました。その背景には心を込めて作ったポジャギでものを包むのは、同時に福を包み込み、 福を呼ぶとされた民間信仰がありました。また、小さなはぎれを無数につないでいく行為は、 長寿を願うという意味にもつながっていたのです。漢字では 「褓」と書きますが、古い文献には同音の「福」という字がポジャギの意味で使われているものもあります。